マインドフルネス瞑想

最近Google外資系企業などでも取り入れられているという瞑想法「マインドフルネス瞑想」。夫がこれ、イチオシだよ!と言って勧めてくれた、吉田昌生さんの「マインドフルネス〜怒りが消える瞑想法」(青春出版社)を読んでみました。

 

マインドフルネス 怒りが消える瞑想法

マインドフルネス 怒りが消える瞑想法

 

  

一見固そうな感じの表紙ですが、中身は平易な言葉で書かれていて、とてもわかりやすい!読んでいて心にじわっと広がってすっと落ちてくる感じです。瞑想と聞いて哲学的な小難しさをイメージしていましたが、身近な日常の話、そして著者の実体験をもとに解説されているのが良いです。読む人に寄り添ってくれるような心地よさが感じられます。

 

マインドフルネスに興味を持つ人は少なからず自分の中に湧き上がる「怒り」という気持ちと葛藤をしている人。そんな葛藤を抱えた人を受け入れ、寄り添って一緒に解決策を考えていきたい、という著者のメッセージが全体から感じられます。読んだ後には、自分もありのままで良いんだよ、と言ってもらえたような、自分の存在を認めてもらえたような、不思議な心の落ち着きを感じました。著者の人柄もあるのでしょうね。

 

自分の心や体を観察して、あるがままの状態に気づく。「今、ここ」に100%集中して自分が感じている感覚、感情、思考に気づく。怒りという二次的感情の根っこにある「恐れ」や「悲しみ」「不安」といった一次的な感情に目を向けてそれをあるがままに受け入れる。観察することで、怒りは事実からではなくそれに対する自分の解釈によってもたらされていることに気づく、と著者は言います。その「気づき」と「自己受容」の練習がマインドフルネス瞑想、ということのようです。

 

私がこの本の中で特に印象に残ったのが、著者が提案する、思い通りにならない状況に出くわした時にイライラや悩みを解決する方法♡。

 

その状況が、自分で変えることができることか、つまり自分が影響を及ぼせる範囲はどこまでか、の境界線を見極めて

1)自分の思い通りに外側を変えること(doingモード)

2)自分の思い通りにならないことを受け入れること(beingモード)。

のどちらかを選択していくこと。「変えられるもの」と「変えられないもの」を見極めることで、無駄なイライラが減り、自分が影響を及ぼせる範囲にエネルギーを使うことができるようになる、ということです。

 

なるほど!自分も仕事や子育ての中でこの区別をしっかり意識できたら、だいぶイライラも減りそうです。今朝は、子どもが気分が悪く学校に行けませんでした。これはもう2)ですね。そう意識すると確かにしょうがない事だって納得できます。でも、今までは区別するという意識もなかったので、どうしようもないながらにモヤモヤした気持ち→イライラを感じていたように思います。

 

著者の吉田昌生さんは、自らもいろいろな迷いの中で試行錯誤されたんだろうな、というのが伝わってきます。吉田さんはマインドフルネス瞑想の実践会も定期的に行っているようですので、興味のある方は実践にも進めますね。私が瞑想を実践できるかはちょっと??ですが、単純に読みものとしてもオススメです。「怒り」についての答えがほしい人、ぜひこの本を読んでみて下さいね。